リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第三二節「時のユグドラシル」(前半)/諌山 裕

“もろもろの聖なる族(やから)、ヘイムダルの貴賎の子らよ。私の言葉に耳をかたむけるがいい。死せる戦士の父なる神よ、ここに、御心に従い、記憶のはての古き世のさまを、語り説きたてまつる。  遠い世の巨人の... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二六節「サイレント・ナイト」Part-3/諌山 裕

「見て、あの稜線には見覚えがあるわ!」理奈は指さした。  乾燥した荒れ地の西に、砂塵に霞む山々の稜線が地平線の上に浮かんでいた。太陽は昇ったばかりだったが、早くも大地を暑く熱し始めていた。 「ああ、た... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二一節「ミス・マリア」<前半>/諌山 裕

 銀河の星々を映しだす天体測定ラボ――。  理科室はスタートレック・ボイジャーの天体測定ラボへと様変わりしている。ベニヤ板とダンボールと発泡スチロールを使い、天文部員の作った粗末なセットではあるが、雰... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十二節「ミッシング・トリガー」/諌山 裕

 私立「聖天原学園中学校」の文化祭――天原祭を二週間後に控えて、校内の雰囲気は徐々にテンションが高くなっていた。  天原祭は生徒たちが中心となって企画・運営され、各学年、各クラスから選ばれた実行委員に... 続きを読む