銀河の星々を映しだす天体測定ラボ――。 理科室はスタートレック・ボイジャーの天体測定ラボへと様変わりしている。ベニヤ板とダンボールと発泡スチロールを使い、天文部員の作った粗末なセットではあるが、雰... 続きを読む
カテゴリー: リレー小説
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二十節「波紋」/森村ゆうり
本来なら昼の光が差し込んでくるはずの窓という窓には暗幕が張られ、第一体育館はただ一ヶ所を除いては暗く静かだった。人々が息を殺して見詰める先には、明るく照らし出された舞台があった。 引き込まれる。 ... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十九節「夢見るものの夢」/皆瀬仁太
「ふふん、見たところ体力だけが自慢のようだな。この勝負もらった」 達矢はにやりと笑ってみせた。彼の計算では凄味が出ているはずなのだが、ゲーリーは達矢と同じように「ふふん」と鼻を鳴らしてみせた。 「女... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十八節「天原ステーション特別編・第ニ部」/大神 陣矢
「はーいみなさんこんにちはッ放送部によるおなじみお昼のプログラム天原ステ~ィション特別拡張版がいままさに再・スッタァ~~トッ一年生による第一部に続いてこれからはワタシたちニ年生コンビがみなさんのごっ機... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十七節「花火」/水上 悠
ごくありきたりの学校。 私学ってこと以外、とりたてて何かが違うわけじゃない。 違うところがあるとすれば、代々学校に伝わる怪談の類が、ウソじゃないってことくらいだろうか? 自分でいうのもなんだけ... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十六節「文化祭への道2」/森村ゆうり
「もっと時間が欲しい……」 呟いたのは、技術家庭科担当教諭、菅原拓郎その人だ。 今日は、天原祭前日。終日、その準備にあてられている。 正確に言えば、昨日の午後からずっと天原祭のために生徒も教師も... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十五節「時を賭けた少年少女たち」/諌山 裕
“そう、そうなのか、ここへ人々がやってくるのは、生きようがためのことなのか。ぼくはむしろ、ここでは何もかも死んでゆく、と言いたいくらいだ。” ―――――ライナ・マリア・リルケ著「マルテの手記」の一節... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十四節「美しき神々の憂鬱」/皆瀬仁太
光輝はため息をついて、パソコン画面から視線をはずした。まぶたの上からそっと眼球をマッサージする。ここ最近、目にかなりの負担がかかっていると感じる。この時代のパソコンは電磁波が強くてストレスがたまりや... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十三節「十二人目のイヴ」/大神 陣矢
目をひらくと、はるか頭上に地面があった。 それも道理で、彼女はケヤキの枝に両足をひっかけ、ぶら下がっていたのだ。 「ここにいたか、御子芝」頭上に吊られて見える人影がいった。 考えごとを邪魔された... 続きを読む
リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十二節「ミッシング・トリガー」/諌山 裕
私立「聖天原学園中学校」の文化祭――天原祭を二週間後に控えて、校内の雰囲気は徐々にテンションが高くなっていた。 天原祭は生徒たちが中心となって企画・運営され、各学年、各クラスから選ばれた実行委員に... 続きを読む