リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第十一節「RE:突然のメール失礼いたします」/水上 悠

 タブレットの脇にペンを置いたところで、メールの着信を告げる音が初秋の明け方の冷たい空気に満ち始めていた空虚な部屋の中に響いた。  彼は椅子を回し、背後にあるメール端末にしているノートパソコンの液晶モ... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第六節「オースティン3章16節に曰く」/水上 悠

 キン!  耳障りな金属音が二人の気まずい沈黙の中に不協和音となって飛び込んできた。 「あれがベースボールってヤツか?」  アンドルー・ラザフォードが興味なさそうにいった。 「違うね。ベースボールじゃ... 続きを読む