リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二九節「ラスト・デタミネーション」/皆瀬仁太

 二〇〇三年一月。  年が改まり、三週間ほどが過ぎていた。  年末年始の感慨、などを感じている余裕もなく、『J3K』への調査を進めてきたが……。 「達矢は転移、のぞみは敵の手の内。どうすんだよ!」  ... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二六節「サイレント・ナイト」Part-3/諌山 裕

「見て、あの稜線には見覚えがあるわ!」理奈は指さした。  乾燥した荒れ地の西に、砂塵に霞む山々の稜線が地平線の上に浮かんでいた。太陽は昇ったばかりだったが、早くも大地を暑く熱し始めていた。 「ああ、た... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二六節「サイレント・ナイト」Part-2/諌山 裕

 理奈とアンドルーがサバイバル生活を始めて、三五日が経っていた。三五日生き延びたというのが正しいかもしれない。  昼間の紫外線と熱さを避けて、朝方と夕暮れに活動し、食べられそうな植物や果実を探した。と... 続きを読む

リレー小説『ラスト・フォーティーン』 第二六節「サイレント・ナイト」Part-1/諌山 裕

 一辺が三〇メートルほどの部屋は、まるでSF映画の未来住居を思わせた。壁と天井には三〇センチ四方のピラミッド型に突きでた壁材がはめこまれ、金属的な輝きと鋭利な先端が未来的な感覚と同時に落ちつかない緊張... 続きを読む